選挙特番

 ユーストでTBSラジオの選挙特番を見ているが、見事なくらい世代論と経済論しか出ない。マイノリティの自己実現が看過されていることへの言及はなし。我々が文字通り「少数」でしかないことをひしひしと感じて孤独になる。そもそも帰国子女の数は少なくないし、有名人も多いが、自らをマイノリティとして名乗りにくいところがあるのだろう。いや、自らをマイノリティとして名乗りにくいのはどのマイノリティも同じだ。
 私は外見はアジア系だし、法的にも日本人だが、普通の日本人とは感覚が違うのだな、と感じる。海外にいたときの年齢が低く、インプリンティングが強かったこともある。こうした条件は日本では「マイナス」に働く。多民族、多人種、多宗教が当たり前だった環境とは違う。自分がアウェーにいると常に思い知らされる。多様なアイデンティティを持つことが認められることが難しいとわかり、しばしば落胆する。そういう言い方をするならば、私は国籍同一性障害なのだろう。しかし、これを病気だといわれることには反発がある。なぜなら、私が育った国では人間が二重、三重のアイデンティティを持つことなど当たり前で、関心すら持たれなかったからだ。同じことは性同一性障害にもいえる。彼/彼女たちを障害や病気だといいたくないし、思わない。端的に彼/彼女たちのような存在は社会に存在するのだ。彼/彼女たちがそのままの存在として生きられる社会が、私の望むものだ。そして、同様に国籍や文化について多様なアイデンティティを持つ者として自分も認められたい。

 選挙特番よりも千葉まさや氏のツイートのほうに共感するのは、多数派形成の行方よりも、選挙に絡むマイノリティへの符牒貼りのショックに関心が働くからだ。抱える問題は違っていても疎外感には共感できる。誰か、烏合の衆でいいから日本少数派党というのを作ってくれないだろうか(笑。

 
 ダラダラとネットを見るのは問題だな、つまらないことしか書いてない。ネット依存を自覚しなければ。