2013-01-01から1年間の記事一覧

バルセロナのアンドレス・ジュネ

というのはフランス語読みで、一般にはアンドレス・イニエスタとして知られている。いわずと知れた、バロンドールを受賞した、バルセロナのメッシに次ぐファンタジスタである。ご存じの通りジュネの『泥棒日記』はバルセロナを舞台にしたふーてん日記である…

市川真人の島田雅彦評

が文学界に載っていた。そう、冷戦崩壊以後の島田雅彦の小説は冴えない。『天国が降ってくる』『僕は模造人間』『彼岸先生』かつての彼は何を書いても傑作をものにしていた。それが、90年代半ばを境に明らかに創作へのモチベーションが下がった。個人的には…

噛み合わない香川真司

マンチェスター・ユナイテッドで、相変わらず香川のプレイが周囲と噛み合っていない。楔のたてパスが入っても全部供給者に戻してしまうので、ゲームを見ていてストレスがたまる。パスを出してもことごとく「返品」されるのだから、パサーにしてみれば香川に…

今月の憂国呆談

話題は大学の通信教育、福島、アベノミクス。 良くも悪くも過渡期なのだろう。ブレのない的確な対談になっているが、批評的な面白さはない。時事ネタに批評的な事件はないということか。 定点観測なのだから、面白いときもあれば退屈なときもある。そんなな…

風立ちぬ

『風立ちぬ』岡田斗司夫氏によるレヴュー。登場人物二人についての内面の洞察が見事。 https://www.youtube.com/watch?v=HrecsuJ744U 宇多丸氏によるムービーウォッチメン。ネタバレ(内容への踏み込み)のない紹介としては一番オーソドックス。 https://www.y…

雑記

法律の本の殆どは子供のダダである。問題は、しばしばダダが権威と化すことだ。混乱により知性が評価されない状況では、幼児性は理性に勝る。ヒューム的な諦めの状況においては、全ての理性は幸運によってしか実現されない。幸運を得るまで理性はひたすら日…

今月のユーコクほうだん

理論的な枠組みは目新しいことなし。嬉しいような拍子抜けするような。浅田学校は自主的に卒業。 対称的に、実戦的な田中氏の言説に魅力を感じている。以前、浅田氏が上半身、田中氏が下半身ということをいっていたが、今の私は下半身に興味があるということ…

雑記

芸術にかぶれるとスポーツが野蛮に見えてくる。 昔はスポーツに夢中になったのだが。

選挙特番

ユーストでTBSラジオの選挙特番を見ているが、見事なくらい世代論と経済論しか出ない。マイノリティの自己実現が看過されていることへの言及はなし。我々が文字通り「少数」でしかないことをひしひしと感じて孤独になる。そもそも帰国子女の数は少なくないし…

マック赤坂氏

國分功一郎氏のツイッターから飛んで見た。名前から泡沫候補を予想していたし、実際に泡沫候補なのだが、演説内容はかなりいい。政権を睨むとこういう思い切った演説はできないだろうな。でも、こういうのが聞きたいんだよ。http://www.youtube.com/watch?v=…

法律家の正義

要するに法科大学院、司法試験予備校には教育についての正義がないのだ。法律家に訴訟以外のことで正義を求めてはならない。彼らは法廷の外では無知で無力な職人にすぎない。職人の正義観念には普遍性がない。だから、彼ら自身はなすべきことをなしているつ…

政見放送

を見ると暗澹たる気分になる。なんでこんなに右寄りなのか?「自由」というとなぜ人間は右寄りになるのか。政治家も問題だが、批判的言説の欠如がなにより問題である。困ったもんだという前に自分でなんかやれ?そう思うよなぁ。 前にも書いたが、安倍氏と橋…

とりあえずの終わり その2

キリがないのでとりあえず終わる。またいろいろ書きたいこともあるだろうが、生活優先だ。

エゴイズムと強化人間

法律家にはある特徴がある。それは自我が異常に強いことだ。異常というのは、それが日常的コミュニケーションを拒絶する、「生と死の選択」を対話者に強要するからだ。彼らには他者や市民概念がなく、絶対に相手の話に耳を傾けない。彼らは戦士として目的遂…

帝都物語 第四番

帝国陸軍占領下の満州とGHQ統治下の日本の話。面白いのだが、読み終わってみると中身が何もないので苦笑する。それもそのはず、これは都市を主人公にした小説で、人の行動を描くものではないからだ。魔神加藤も都市のオカルティックな様相をあぶり出すレンズ…

まさかの共産党躍進

というか、勿論自民、公明が圧勝したわけだが、都議会で共産党の議席がこれほど伸びたことに人々は驚くのではないか。有権者が共産党の政策をどこまで知っていて、どこまで支持しているかは未知数だ。しかし、強烈な批判勢力がこれだけ議席を獲得したことは…

きゃりーぱみゅぱみゅとゲームミュージック

きゃりーぱみゅぱみゅの露出が増えている。まず、この完全に無国籍でナンセンスな芸名でのデヴューに喜びと反省の入り交じった複雑な感想がある。昔からこんなポスト・マイケル・ジャクソンなポップミュージシャンに登場して欲しいと思っていたが、実際に登…

若手論壇人への違和感

我々は日常生活を送る上でプライベートな細々とした問題に拘泥していて、政治、経済、社会を大きなレベルで見たり、関わったりすることができない。そのために代理人として後者に関わるのが政治家、前者に関わるのがジャーナリストや知識人だ。後者について…

コンフェデ

彼の発言を少し追ってみたが、新興宗教の教祖のようだ。軟体動物のように捉えどころがなく、矛盾が随所にある。ディシプリンがないのだ。何でもいえるがゆえに何もいっていない。要するに空っぽ。 繰り返すが、浅田氏はなぜ彼に対して両義的なスタンスなのか…

美術ペニス

http://kunstarzt.com/top/top.htm あまりのインパクトに脱力した。いや、真剣に考えるべきなのか、失笑すべきなのか、呆れるべきなのか、喝采すべきなのか、よくわからない。 このよくわからない多義性こそが狙いだろう。それにしても、破壊力あるなぁ。じ…

外山恒一

なんだかうならされた。 代表制は所詮「代表」なのだから、必ず隙間がある。その隙間の気づかれずにいるものに対し、彼は目を向ける。 人権なんていったって弁護士は権力者だ。暴力的だし、傲慢であるし、嘘をつく。こういう優しさは持てない。この道を選ん…

ガンダムシード

デスティニーは放映中は決して評判のいい作品ではなかった。描写がフェイス・トゥ・フェイスの関係性に集中し、空間的なスケールや社会性を描けなかったからだ。しかし、描写が個人的な人間関係に集中しているからこそ描けることがある。 劇中にミーア・キャ…

戦士の弊害

必要なのはコンプライアンスでもリーガルマインドでもなく好戦性である。利潤最大化ではなく、虚栄心の極大化、契約自由と過失責任ではなく、所有権絶対と信義則である。そして、好戦性を支えるのは多情である。つまり、法律家自身は法律を守らない。ただ運…

両義性

ものごとには甲乙両面があり、良い意図が悪い帰結を生むこともあれば、悪い意図が良い帰結を生むこともある。右派がリベラルに譲歩しなければならないこともあるし、リベラルがリゴリスティックな政策をしなければならないこともある。浅田氏はこの両義性に…

森本病院(サナトリウム)

結局、この曲以上のものにゲームのジャンルでは出会ってない気がする。 20世紀の最後の声の一つ。 新自由主義によって時が止まったまま...http://www.youtube.com/watch?v=voZWNatS1DE

あえての発言

今月のユーコク呆談(検索で自分のページばかりひっかかるので...)。相変わらず橋下徹氏に対しては教育的指導が続く。優しいなぁ〜。まともな批判はジャーナリズムによってなされたという判断なのだろうけど。一般的には田中氏の感想のほうが正しいだろ…

法律の勉強

法律の勉強の基本は暗記である。教員はしきりに暗記するなというが、あくまで暗記である。裏を返せば、地名と同じで一旦覚えてしまえば単にそれだけのことにすぎない。「暗記するな」とは「公理を抽出しろ」という意味ではなく、「既存の権力に忠誠を誓え」…

反省

以前、政治にホンネ・下半身を持ち込むことのダメな例としてチチョリーナ女史の名前を出したが、ふとウィキペディアで彼女のことを調べたところ、過激な人権活動家として活発に運動していることがわかった。彼女の活動に較べたら私など地蔵と同じだ。よくも…

法科大学院には、

サービスの中核であるはずの講義が存在しない。教員は科目の要点となる原理を示すことができないし、鳥瞰図も示さない。講義は概念や条文をポンと出してその内容説明を学生に求めるだけのもので、学生にものを教える意思は感じられない。早い話が、講義では…

猪瀬知事の発言 再び

まだネットレベルではニュースになってないが、テレビで見たところによると、オリンピック誘致のアピールに「予算が銀行にキャッシュである!」といっていた。この人には知事をやる資格がない。海外に向けて一番いってほしくない発言だ。仮にも首都のガバナ…