風立ちぬ

風立ちぬ

岡田斗司夫氏によるレヴュー。登場人物二人についての内面の洞察が見事。
https://www.youtube.com/watch?v=HrecsuJ744U
宇多丸氏によるムービーウォッチメン。ネタバレ(内容への踏み込み)のない紹介としては一番オーソドックス。
https://www.youtube.com/watch?v=C1lEMrK_-7Q
宮台真司氏によるレヴュー。こっちも面白い。
https://www.youtube.com/watch?v=hm84A7BdUlM
町山智浩氏による批評。ちょっとブレがあるが、さすがに含蓄のあることをいう。知識も深い。
https://www.youtube.com/watch?v=S8LBzoSx430

岡田斗司夫氏のインタヴュー・テキスト。暴走あり。テーマの洞察は鋭い。動画の内容をコンパクトにしたもの。
http://blog.freeex.jp/archives/51395088.html


ネットと雑誌を数冊読んだだけだが、情緒的な音楽のタイミングの悪い伴奏の多用や、演出のテンポが急ぎすぎていて「間」がないのでせっかちに感じること、二人の恋が盛り上がる場面で入れなくてもいいアップがカットインで入ること、等については分析がない。見ていて一番気になったのは、構造的なレベルで演出がかみ合っていないことだ。素人が初めて作った映画、あるいは、キュビズム(?)のように音、絵、エモーション、ストーリーのシンクロニシティがズレている。そのために途中で映画への没入から突き放される。これが職人のエゴイズムの醜さを見せるために意図的になされたものだとしたら趣味が悪い。

これは脱構築ではないように見える。夢の中での落下シーンが多用されることと併せて、哲学、精神分析の素養のある批評家のレヴューを待ちたい。