今月の憂国呆談

 話題は大学の通信教育、福島、アベノミクス
 良くも悪くも過渡期なのだろう。ブレのない的確な対談になっているが、批評的な面白さはない。時事ネタに批評的な事件はないということか。
 定点観測なのだから、面白いときもあれば退屈なときもある。そんななか、アベノミクスで景気が上向いているから政権を信任するなんてどうかしてるという言及はその通りだと思った。随分前から指摘されているが、要するにこれは資産バブルで、竹中平蔵(というかネオリベラリズム経済学者)の主張していたようなトリクルダウン(一部の人だけが儲けても、その人たちがお金を使うから、「雫」が落ちるようにお金は拡散して、結局資産は平等化するという予想)は起こらない。
 むしろ資産の集中とそのためのあざとい金融宣伝だけが目立つ。

 資産の偏りを感じる。これは閾値までいっても反発せずに抜けてしまうのではないか?金融資本主義者は日本では革命カードが封印されていると前提して過剰な活動をしているように感じる。

 「煽動政治家は自らの人格に追従する者たちの忠誠と信頼に基づいて全体の支配を行う」(M.ウェーバー『権力と支配』)