10月5日

 浅田彰はアートは何者でもないがゆえに全てを求めるのだ、といったが、それでいうと法律屋はそもそもならず者であるかゆえに徹底的に批判しなければならない。彼等を褒めたたえる言葉は根本的におかしい。彼等は常に何ものかを隠している。彼等の言葉は常に欠損があり、素直なコミュニケーションにはならない。ここを終着点にするのはおかしいのだ。ここはボトムである。ここに抗わなければ生きているとはいえない。権力であるということは実際は弱いのだ。同時に権力に助けを求めることも疑わなければならない。痴漢の防止を求める声は必要は認めるとしても、本質的にジェントリフィケーション、清潔化を求める声であり、弱い者を排除し、権力を強化する声である。痴漢を少なくするならば、法ではない別の方法を考えたほうがいいのだ。