中野 民事訴訟法 大学双書

 とにかく使いにくいし読みにくい。レイアウトがまったくなされておらず情報が線条的に羅列されているだけだし、フォントと文字間隔がコロコロ変わって何が重要で何が重要でないかの区別がまるでわからないし、筆者が多数なので主張にも一貫性がない。信じがたいほどの悪書だ。21世紀にこんな時代錯誤な本があることに溜め息が出る。
 これを教科書に指定している時点でセンスがない。これは一通り民事訴訟法の構造がわかっている人間が読む本で、短時間で構造を鳥瞰図的に把握することのための本ではない。なぜこれを所学者にいきなり読ませるのかわからない。これを読むためには病気に近い強烈な視野狭窄と感情移入が必要だ。それを無自覚に出すのは要するに自己相対化、自己批評性ができないのだ。しかも鳥瞰図的なノートを読むなというのだから、一体何がやりたいのか...。