雑記

 すが秀実歴史修正主義はマイノリティ・ムーブメントに対する正統な意味での保守反動であり、マイノリティ解放の目標を掲げる限りこれを避けることはできないという。マイノリティ解放の反作用として生じるこれらの歴史修正主義への不断の対決と批判なしには自由と真実の獲得はない。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm5556773

 話は変わるが、大西巨人氏の面白いところは一貫した反天皇制共産主義者であるばかりでなく、以下の赤人氏の語るエピソードのように過剰なリゴリズムが滑稽へ転化する両義性をもっているところだ。

 『例えば、私の子供時代に食後すぐにコーラを飲まないと約束させられ、何ヶ月かたって私がそれを破ると、『お前は何月何日に約束したじゃないか』と、強権ではなく理屈でやられる。迷惑極まりなかった」と笑う。』

 赤人氏の苦労を思うと同情を禁じ得ないが、しかし、これほど痛快な滑稽話はない。幼い息子に躾けをするのにリゴリスティックな論理を使うのは父権を振るうのと変わらない。その「平和主義」的な権力のありように爆笑してしまう。赤人氏は硬骨の古武士のような巨人氏と違い、戦後民主主義の大衆文化を享受する方だったはず(インタヴューで映った部屋に『ドラゴンクエスト5』(ビアンカ問題!)のソフトがあった)。巨人氏の強い倫理観と行動力の高さは頼れる父であると同時にヘタウマギャグ漫画のブラックユーモアのように感じたことだろう。

http://sayusha.com/news